Y様邸

平屋の2世帯住宅。 お施主様家族が長らく別々で暮らされていたので、再度一緒に住まわれるにあたって、お互いが気兼ねなく生活できるよう親世帯と子世帯の距離間を大切に設計いたしました。
主な居室はこれから作り上げていく庭とのつながりを楽しめるように南側に配置しています。
生活していくうえで互いの視線を気にすることはなく気配は感じられる、そんな間取りになっています。
子世帯は要望であったウォールナットと白を基準としたもの、親世帯は和室があるのを考慮しタモを基準にしてそれぞれ仕上げを変えることにより互いの持ち物や家具に合うものにしています。

テナンガーデン屋島A・B棟

H25.12月竣工 設計・施工

クライアントの要望は「この土地で遊び心のあるゆったりとした単身者~新婚者向けの賃貸物件を」というものでした。
私たちはクライアントのこの土地に対する想いとチャレンジに対する答えを模索するに当たり、

①これからどういう暮らし方が望まれているのか?

②集まって住む意味とは?

と2つの点を発想のキッカケとして検討していった結果、私たちが提案したものは、畑付テラスハウスでした。

間取りは1、2階とも1部屋ずつで1階がLDKとなっています。キッチンはアイランド型で幅が2.4mと一般家庭サイズ並みにとってあり主にカウンターでの食事を提案しています。リビングスペースの床はサーモタイルというヒヤッとしないタイルで通常の賃貸にはない質感を演出しています。大きな掃出し窓の外側には5~12㎡程度の畑が区画されていて、水やりのための薄いタンクを2戸に1つずつ設置。収納も見せる収納(本棚)、隠す収納(キッチン収納)、ウォークインクローゼットとスペースごとに今回のクライアントである建材メーカーの南海プライウッド様の商品を使用し十分な容量を確保しました。

「畑で収穫したものを近所の方たちで分け合える。」
同じような場所、目的、暮らし方を希望して入居された方同士であれば、昔からあったそんな暖かい人間関係を新たに築いていけるのではないでしょうか。