M様邸

以前事務所だったものを居住スペースにリノベーション。
大きなリビングの中に和室(寝室)があるゆったりとした間取りですが、主要スペースの間に通り抜けられる収納スペース(まさにウォークインクローゼット)を設け、それぞれが目的ごとにつながって、行き止まりのない回遊性の高いプランとなっています。
全体が見渡せるプランのため、作り付けの家具やキッチンカウンター、フローリングまでオークで統一してすっきりとした圧迫感のないインテリア計画にしました。
クライアントの希望で書斎の作り付けの机はいいものにしたいと要望がありましたので、タモの無垢材を3枚はぎあわせてオイル仕上げにすることで長く愛着が持てるものになっています。
既存サッシが断熱効果が低かったことと、網戸が入る仕様になっていなかったため、部屋内側に断熱のための木製建具と木製網戸を設けました。意匠としても木の持つの柔らかな印象が窓辺をやさしいものにしています。
また,ダイニングの照明ですがO様邸で制作した照明が気に入られたようですので同じものを取り付けさせていただきました。

O様邸

築15年のマンションのリフォーム。
リビングの隣にあった和室をLDKに取り込み、奥まっていた台所をオープンキッチンとすることでゆったりとした広さを実感できるLDKに変更しました。
また、使い勝手を考慮しキッチンと玄関の間に食品庫を設け、効率よく生活できる動線計画と扉を引き戸とすることでキッチンから玄関に抜ける通風を確保しています。
インテリア計画では無垢のフローリング、テレビボード、キッチンカウンター、バックカウンターなどの造作家具もウォールナットで統一し、アクセントとして大理石や自然石の味わいのあるモザイクタイルを壁面にほどこすことでLDKがすっきりとした落ち着きのある空間となりました。また、来客時の補助ベッドとしても使えるようソファーの座面を通常のものに比べ10㎝程度長くして背もたれが外せる仕様にしています。

今回、長年使っていたダイニングセットの椅子の座面も張り替え、それに合わせて紙布(紙を布のように編みこんだもの)を使った照明も当社でオリジナルで制作させていただきました。

 

Y様邸

平屋の2世帯住宅。 お施主様家族が長らく別々で暮らされていたので、再度一緒に住まわれるにあたって、お互いが気兼ねなく生活できるよう親世帯と子世帯の距離間を大切に設計いたしました。
主な居室はこれから作り上げていく庭とのつながりを楽しめるように南側に配置しています。
生活していくうえで互いの視線を気にすることはなく気配は感じられる、そんな間取りになっています。
子世帯は要望であったウォールナットと白を基準としたもの、親世帯は和室があるのを考慮しタモを基準にしてそれぞれ仕上げを変えることにより互いの持ち物や家具に合うものにしています。

テナンガーデン屋島A・B棟

H25.12月竣工 設計・施工

クライアントの要望は「この土地で遊び心のあるゆったりとした単身者~新婚者向けの賃貸物件を」というものでした。
私たちはクライアントのこの土地に対する想いとチャレンジに対する答えを模索するに当たり、

①これからどういう暮らし方が望まれているのか?

②集まって住む意味とは?

と2つの点を発想のキッカケとして検討していった結果、私たちが提案したものは、畑付テラスハウスでした。

間取りは1、2階とも1部屋ずつで1階がLDKとなっています。キッチンはアイランド型で幅が2.4mと一般家庭サイズ並みにとってあり主にカウンターでの食事を提案しています。リビングスペースの床はサーモタイルというヒヤッとしないタイルで通常の賃貸にはない質感を演出しています。大きな掃出し窓の外側には5~12㎡程度の畑が区画されていて、水やりのための薄いタンクを2戸に1つずつ設置。収納も見せる収納(本棚)、隠す収納(キッチン収納)、ウォークインクローゼットとスペースごとに今回のクライアントである建材メーカーの南海プライウッド様の商品を使用し十分な容量を確保しました。

「畑で収穫したものを近所の方たちで分け合える。」
同じような場所、目的、暮らし方を希望して入居された方同士であれば、昔からあったそんな暖かい人間関係を新たに築いていけるのではないでしょうか。